熊本城 加藤神社から見るか 市役所から見るか
熊本城は日本三名城に選ばれるほど有名な城です。
現在は2016年の熊本地震による被害の復旧工事中ですが、その様子も一般公開されています。
この工事は2021年4月に完了し、天守閣まで登れるようになる予定だそうです。
今日はこの熊本城の歴史・観光情報ついてご紹介します。
加藤清正(かとうきよまさ)
熊本城に行く上で必ず知っておきたいのがこの人物です。
加藤清正は江戸時代の武将で、若いときから豊臣秀吉に仕えていました。
清正は秀吉軍の武将として、戦では功績をあげています。
また築城の名手としても知られ、熊本城のほかに名古屋城の石垣なども手掛けているそうです。
秀吉の没後は徳川家康方につき、家康から肥後国(現在の熊本県)を治めるように命じられます。
そして清正は熊本城を築城し、肥後隈本藩(ひごくまもとはん)の初代藩主として肥後国を治めていきました。
しかしその後、二代目藩主となった息子の加藤忠広(かとうただひろ)は身分を落とされ、加藤家の統治は二代で終わります。
細川忠利(ほそかわただとし)
その後、熊本の地を治めていくのが細川忠利です。
細川忠利はもともと小倉藩(こくらはん)(現在の福岡県)を治めていた大名で、1632年から熊本城に入ります。
彼は剣豪・宮本武蔵(みやもとむさし)を熊本に招待し、熊本城の付近に住まわせました。
そのため、この地は宮本武蔵が晩年を過ごした土地でもあります。
武者返し
熊本城といえば、この武者返しです。
熊本城の石垣は、裾の方が緩やかで上に登るほど勾配が急になっていきます。
敵の武者が、初めは登りやすそうに見えても最後は急すぎて登り切れないことから「武者返し」と呼ばれています。
この石垣は敵から城を守るのに非常に優れていました。
しかし、この石垣のすごいところはそれだけではありません。
熊本城が立っている土地は茶臼山(ちゃうすやま)という小高い山の上です。
この茶臼山の地質は溶結凝灰岩(ようけつぎょうかいがん)と言って、火山からの噴出物が冷え固まってできたものです。
この岩石は比較的柔らかいという特徴を持っています。
そのため、その上に作られる石垣は崩れにくいように裾を広くしています。
地面に面している面積を広げれば、その分上からの重力を分散させることができるわけです。
加藤神社から見る
現在の熊本城は見学用のルートが設置されています。
そのルートから天守閣を眺めることもできますが、私がより良いアングルだと感じたのは加藤神社から見たものです。
熊本城の入城門からは、熊本城に対して真裏に位置しており、少し行きにくい印象もありました。徒歩10分程度です。
しかし、ここからは現在建設中の天守閣を、周りに組み立てられた足場とともに見ることができます。
これは今しか見ることができないものだと思うのでぜひ見てみてほしいです。
熊本市役所から見る
これは隠れた絶景スポットかもしれませんが、熊本城のすぐ前にある熊本市役所の展望台がだれでも無料で利用できます。
14階ですのでめっちゃ高いわけではないのですが、熊本城の広大な敷地のほぼ全体をみることができます。
周りに高い建物もあまりなかったので、熊本城を見下ろすことができるのはここだけではないでしょうか。
料金・アクセス
入場料は大人500円
加藤家と細川家の家紋が浮き出ている少し豪華な入場券がもらえます。
アクセスはJR熊本駅から市電で約20分。
「熊本城・市役所前」電停で降りてすぐです。
最後に
見学ルートからは崩れ落ちた石垣など、熊本城の痛々しい姿も見られました。
それでもなお、上のやぐらを支えている石垣を見て、昔の建築技術の高さを実感できます。
今しか見られない姿をぜひ。
私は天守閣が完成してからもう一度訪れたいと思います。